こんにちは。あい逗子クリニック院長の木村です。
すっかり秋になり、冷え込む日も増えてきました。
みなさま体調に気を付けながら過ごしていきましょう。
さて、今回は当クリニックで行っている在宅での褥瘡ケア、「局所陰圧閉鎖療法(NPWT:Negative Pressure Wound Therapy)」という処置についてご紹介します。
褥瘡とは
褥瘡(じょくそう)は、一般的には床ずれとも呼ばれ、体重で圧迫されている場所の血流が滞ることで、皮膚の一部が赤みを帯びたり、傷ができてしまう状態のことです。
自力での体位交換が難しい方に発生することが多いのですが、当クリニックの訪問診療の対象となる患者さんにはそういった方も多くいらっしゃいます。
在宅患者さんのQOL向上のためにも、当クリニックでは積極的に在宅での褥瘡予防とケアに介入しています。
一般社団法人日本褥瘡学会 褥瘡啓発ポスター
※患部の写真もあります。閲覧にはご注意ください
局所陰圧閉鎖療法とは
軽度の褥瘡であれば、軟膏などの処置で治癒に至ることもありますが、患者さんのおかれる状況によってはなかなか治りにくい事例もあります。
局所陰圧閉鎖療法は、難治性の褥瘡に対するアプローチの一つです。
深い褥瘡や浸出液が多い傷を特殊なパッドで密封し、専用の機械で持続的に陰圧(吸引)をかけることで治癒を促進します。

比較的新しい創傷ケアの方法で、2020年6月の診療報酬改定からは在宅での処置が可能となりました。
あい逗子クリニックでは「PICO®褥瘡治療システム」という持ち運び可能な局所陰圧閉鎖療法の機器を所有していますので、ご自宅や施設で処置が可能です。
実際に処置を行う際は数週間かかるため、患者さんのスケジュールに合わせて一時的なお休みを設けるなど、臨機応変に対応しています。
(※「PICO創傷治療システム」の商標は、スミス・アンド・ネフューが保有しています。このシステムは、スミス・アンド・ネフュー社の登録商標であり、製品名の一部として使用されています。)
あい逗子クリニックの褥瘡ケア
当クリニックで褥瘡ケアを行うなかで大切にしている点をいくつかご紹介します。
褥瘡の発生原因を探る
褥瘡ケアにおいては、まず褥瘡が発生してしまった根本原因を探ることが非常に重要とされています。
褥瘡の発生する原因は様々です。
例えば、床ずれ対策のクッションを使用している方でも、同じ場所に座り続けたことでクッションが変形してしまい、思わぬ部分に体圧がかかることで褥瘡の原因となっていた、といったこともあります。
そういった際も、原因を特定できていれば、圧力を自動で分散してくれるクッションへの交換や、座位でいる時間の調整などの対策がとりやすく、そして局所陰圧閉鎖療法などの処置へとつなげやすくなります。
多職種間・法人内での連携
あい逗子クリニックの所属している医療法人あい友会には、「創傷ケアチーム」という褥瘡ケアと予防のための専門領域があります。
法人内には褥瘡のケアに長年携わってきたスタッフも在籍していますので、難治性の症例では、こうしたグループ内の知見も活用しながら診療にあたっています。
また、局所陰圧閉鎖療法をはじめ、褥瘡の処置には数週間以上の時間がかかります。
継続的なケアを提供するためには、クリニックだけでなく、日ごろ患者さんの生活を支えている多職種の皆さん(訪問看護、訪問介護、介護施設スタッフ等)と連携していくことも大きなカギとなります。
褥瘡ケアは「原因を探る」ことから
褥瘡ケアでは、褥瘡が発生した原因を探ることが第一の出発点となります。
そのためにも、地域の多職種の皆さんとの情報共有はやはり欠かせません。
当クリニックではこれからも積極的に在宅での褥瘡ケアに取り組んでいければと思います。
褥瘡にお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に当クリニックまでお問い合わせください。
インスタグラム開設のお知らせ
つい先日、あい逗子クリニックのInstagram公式アカウントを開設しました。
ブログでは伝えきれない、あい逗子クリニックの「生」の情報をお届けできればと思っていますので、もしよろしければフォローしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!



